「障がい」児を目の前にして・・・
前回お話ししたとおり、「じゃがいもじゅく」に通ってくる生徒19人のうち8人が、いわゆる「障がい」児と呼ばれている子どもたちだ。とりたてて「障がい」児を募集したわけではない。募集対象には、「小学1年生から6年生」としか書いていない。チラシや看板、口コミで集まって来た子どもたちである。
僕は現役時代、「障がい」児学級で教えた経験はない。僕が教員時代の26年間で関わった「障がい」児は、「普通」学級への在籍を希望した「障がい」児2名だけである。
教員時代をふり返り、そして「じゃがいもじゅく」に通う8人の子どもたちを前にしていま思うことは、いかに僕が一部の子どもたちとしか関わってこなかったのか、ということだ。「障がい」児学級や養護学校に子どもたちが強制的にふり分けられた結果、教員も「普通」学級では「健常」児とされる子どもたちにしか接することができないのである。
そもそも、なぜ8人の子どもたちは「じゃがいもじゅく」にやってきたのか。しかも、「障がい」児教育についてはズブの素人の僕のところに。しかし、保護者一人ひとりと話を重ねていくなかで、親として子を思う気持ちがとてもよく伝わってきた。なかでも、「放課後の居場所がない」「学校の方針に疑問である」といった声がよく聞かれた。
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