連載「孫の不登校」


 孫は、今年中学を卒業し、通信制高校に入学しておりました。まじめな孫で、始めのうちは、週1回のスクーリングも休まず通い、レポートもきちっと出していたようですが、2学期に入ってからは、スクーリングがある日の朝は起きなくなり、そのうちレポートにも取り組まなくなり、いらだってすごしてます。

 今月になってから「学校はもういい、アルバイトをする」と言いだし、コンビニのアルバイトを見つけてきたのですが、3日で行かなくなりました。がっかりしたのか、1週間ほど部屋にひきこもりましたが、再度面接に行くと言い、今度はスーパーを決めてきました。でも、2日行ったきりでした。

 私は自分も学校は好きではなく、中学卒業後すぐ働きながらやってきたので、学校に行かないのは無理しなくていいと思うのですが、働けないのは困ります。不登校をする子は社会でもやっていけないのでしょうか。この先、働くようになるでしょうか――。



 こんな質問を、祖母にあたる方から受けました。最近、学校がどうしてもイヤなら、それはいい。しかし、働けないのは困るという祖父母の方に、よく出会うようになりました。

 まず知っていただきたいのは、不登校した子は働けない、だから何とか登校させないと、という考え方は、まちがいだということです。不登校=社会不適応、という観念が社会的につくられたせいもありますね。しかし、不登校した子ども・若者の多くがその後、働いて生きております。高校が合わなかったので、辞めて働いていった子もたくさんいます。

 では、うちの孫も働くようになるか。「きっとね」と言うしかありませんが、お孫さんはいま、「高校に行かないなら働かなければならない」と焦っておられませんか。学校も行かないのに働かない自責感に苦しんで、じゅうぶんに充電しないうちに、バイトしようとされたのではありませんか。「働いていなくても申しわけないと思わなくていい」と感じてもらうことが、お孫さんを楽にし、働きやすくすると思います。(つづく)
 
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