不登校新聞

291号(2010.6.1)

かがり火 森英俊

2013年11月15日 16:41 by kito-shin
2013年11月15日 16:41 by kito-shin


 今年の奈良は、遷都千三百年祭で賑わっている。平城京に都が造られ、聖武天皇は大仏を開眼させた。奈良の都はきらびやかな装飾に彩られ、さぞ活気にみちた時代をつくり上げたことだろう。

 奈良時代の万葉歌人・山上憶良は、遣唐使として海を渡り、深く仏教思想に傾倒しながらも、人間の死や貧困、老、病に対して、きわめて敏感にその時代の社会的な矛盾を鋭く観察していた。官吏という立場にありながら、重税にあえぐ農民や防人に狩られる夫を見守る妻など、社会的な弱者に慈愛の目を注ぐ多くの歌を残した。
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