2000年を越えるころから、「ひきこもり」が社会の注目を集めるようになった。ひきこもりは、以前は「閉じこもり」といった。90年代に入って、「ひきこもり」と言われるようになるが、日本社会では、いつの時代でも存在した。
不登校を否定的にみる日本社会では、ひけめや自責感、恐怖感などから閉じこもっていた子が多かったが、居場所ができたり、受容され、「元気な登校拒否」と言われる子が増えるにつれ、「ひきこもり」という言葉が拡がっていったと感じる。「閉じてこもる」のと「ひいてこもる」のは、前者のほうがやや主体性を感じ、後者は、世間の「こうあるべき」というものさしがやや視点になっているように感じる。なお、登校拒否からひきこもったり、登社拒否、主婦や大学生のひきこもりもあったりした。なので、「不登校だとひきこもりになる」とは決まっていないのに、そういうイメージが社会にできていった。
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