広島市が制定を目指していた「広島市子ども条例」が、10年度中の制定を見送ることがわかった。一方、子どもの権利条約総合研究所は、3月6日~7日に開かれる「フォーラム子どもの権利研究2010」で「子どもの権利基本法(仮称)」の制定に向けた議論を進める意向を示している。

家族の絆を否定する?


 「広島市子ども条例」は広島市が2004年から制定を目指していた。条例案によると、子ども条例は、日本国憲法、子どもの権利条約の理念にのっとり、子どもの権利の尊重・擁護を目的とした条例。基本理念としては「子どもにとって最善の利益が考慮されること」「子どもと大人の信頼関係を基本に社会全体で取り組まれること」などが掲げられた。具体的に尊重すべき権利としてあげられていたのは、虐待やいじめを受けることなく安全な環境のもとで「安心して生きる権利」、情報を入手し自由に意見を表明できる「参加する権利」、「豊かに育つ権利」の3点。このうち「豊かに育つ権利」が尊重されるための施策として、「子どもが安らかにすごすことのできる居場所づくり」と「不登校の子どもの学校への復帰および将来における自立のための支援」が挙げられていた。このほかには、権利侵害の救済を目的とした第三者機関「子どもの権利擁護委員会」の設置、「子どもは18歳未満であること」、などの文言が盛り込まれていた。

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