不登校新聞

285号(2010.3.1)

広島市子ども条例、先送り

2013年12月04日 14:21 by 匿名
2013年12月04日 14:21 by 匿名
 広島市が制定を目指していた「広島市子ども条例」が、10年度中の制定を見送ることがわかった。一方、子どもの権利条約総合研究所は、3月6日~7日に開かれる「フォーラム子どもの権利研究2010」で「子どもの権利基本法(仮称)」の制定に向けた議論を進める意向を示している。

家族の絆を否定する?


 「広島市子ども条例」は広島市が2004年から制定を目指していた。条例案によると、子ども条例は、日本国憲法、子どもの権利条約の理念にのっとり、子どもの権利の尊重・擁護を目的とした条例。基本理念としては「子どもにとって最善の利益が考慮されること」「子どもと大人の信頼関係を基本に社会全体で取り組まれること」などが掲げられた。具体的に尊重すべき権利としてあげられていたのは、虐待やいじめを受けることなく安全な環境のもとで「安心して生きる権利」、情報を入手し自由に意見を表明できる「参加する権利」、「豊かに育つ権利」の3点。このうち「豊かに育つ権利」が尊重されるための施策として、「子どもが安らかにすごすことのできる居場所づくり」と「不登校の子どもの学校への復帰および将来における自立のための支援」が挙げられていた。このほかには、権利侵害の救済を目的とした第三者機関「子どもの権利擁護委員会」の設置、「子どもは18歳未満であること」、などの文言が盛り込まれていた。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「不登校の要因はいじめ」子どもと教員、認識差に6倍の開き

624号 2024/4/15

東京都で2万円、富山県で1万5千円 全国の自治体で広がるフリースクール利用料の補助のいま

622号 2024/3/15

「不登校のきっかけは先生」、「不登校で家庭の支出が増大」約2800名へのアンケートで見えてきた当事者の新たなニーズ

619号 2024/2/1

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…