私が学校へ行きたくないと言い始めたのは小学1年生の秋ごろだっただろうか。その理由として「算数の授業がわからない」と言ったらしいけど、本当にそれが原因だったのかはいまだに謎だ。それもあるけど、それ以外にもいろいろ言葉にならないことがたくさんあったんだと思う。
 
 学校をどれくらい休んだのかということも、よく覚えていない。でも、思い出すのは母に付き添ってもらって行った学校だ。母は教室のなかまでいっしょにいて、私が「もういいよ、大丈夫」って言うまでいるという約束だった。最初は気を遣って「もういいよ、大丈夫な気がする」といって帰ってもらっていた。そしてそのあと、そう言ったことを後悔した。本当はいっしょに帰りたかった。でも当時、そういう選択肢は存在していなかったのだ。


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