◎シンポ抄録「フリースクールで育って」
不登校・ひきこもりの子らが通っている学校外の居場所「フリースクール」。その場で育ってきた人、あるいは現在通っている人がシンポジウムに登壇。フリースクールフェイスティバル2013のシンポジウム「フリースクールで育って」講演抄録。島夢美さん以外のシンポジスとはこちら。学校だけが自分の居場所とはかぎらない
私は中学1年生の9月2日から学校に行かなくなりました。両親が共働きだったこともあり、小学1~3年生のあいだは学童クラブに通っていましたが、ガマンの毎日でした。上級生から暴言を吐かれたり、トマトでロッカーをぐちゃぐちゃにされたり、いじめがあったんです。学校に行けば学童に行かなくちゃいけないわけで、学校に行くこと自体がすごくイヤでした。それに、保育園に通っていたころから、私は周囲のペースに追いつけない子どもでした。何事もゆっくりこなす私は周囲の「当たり前」について行けなくて、そのこともずっと引け目に感じていました。
私が不登校になったとき、母は「原因は住んでいるアパートにある」と言い出し、お坊さんを呼んで、お祓いをしてもらったことがあります。いま思えば、母は母なりに心配してくれてたんだろうけど、「私が求めていたもの」とはちがう。不安な気持ちを聞いてもらい、何も言わずにそばに寄り添ってほしかったんです。何度も伝えましたが、すれちがいの毎日でした。
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