今号では11月23日(月・祝)、東京シューレ葛飾中学校にて行なわれたフリースクール全国フェスティバルの子どもシンポジウムの抄録を掲載する。
――みなさんがそれぞれ「不登校の子どもの権利宣言」に取り組んだいきさつというのは?
(浦野)――私はいままで、「義務教育なんだから学校に行きなさい」とか「不登校でもいいから勉強だけはきちんとしなさい」と、不登校であることを理由にほかの子どもと比べられたり、ガマンを強いられたりすることが多くありました。それについて「なんで同じ人間なのに差別されるんだろう」とずっと感じていました。そこで「子どもの権利条約」について学び、また「不登校の子どもの権利宣言」をつくろうということに興味がわいたので参加しました。
私が不登校をするなかでもっともイヤだったのが、「子どもの休む権利」について周囲がまったく認めてくれないことでした。宣言づくりをすすめるなかで、私とおなじような扱いを受けてきた話が多く出ました。いろんな人の話を聞くなかで新しい発見もたくさんあったし、共感が持てる部分も多かった。みんなとそうした話しあいができたことはなにより楽しかったですね。
(牧野)――私が小学校5年生ぐらいのころ、「東京シューレ」の20周年祭がありました。そこで披露された演劇「私が私であるために」に出る機会があって、そのときに初めて「子どもの権利条約」の存在について知りました。もう少し学びたいなぁという気持ちはあったのですが、当時の私には難しい言葉も多かったりして、なかなか学ぶ機会がなくて。それからしばらく経って、「子どもの権利条約」について学ぶ講座が「東京シューレ」で始まるということで参加するようになったのがきっかけでした。
このことだけは条文にいれたいと思ったテーマはやはり、「休む権利」ですね。学校では「休む権利」なんていっても「なに言っているんだ」と言われてしまいそうだし、私自身、いま「東京シューレ」に毎日通っているわけでもありません。でも、自分の実体験をふまえても「休む権利」というのは非常に大事なことだと考えています。
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