いわゆる「いじめ自殺」が後を絶たない。今年も夏休み前後から全国で相次いで起こっている。国立教育研究所が行なった「いじめ追跡調査2004~2006」でも8割以上の小中学生が、いじめられた・いじめた経験があると報告された。いじめの被害者と加害者が調査のたびに入れ替わるという実態もあり、いじめはどの子どもにも起こりうると考えられる状況にある。
わが国の年間の自殺数は、98年以降毎年3万人を超えており、警察庁の調査では、このうち10代以下の自殺が年平均300人前後と発表されている。しかし文部科学省はこの間、学校での「いじめ自殺」はゼロであったと頑なに言い張ってきた。
2006年11月福岡県筑前町の森啓祐くん(当時13歳)がいじめ自殺を苦に遺書を遺して自ら命を絶った。1年から同級生にいじめを受け、担任がいじめ
を誘発した可能性も発覚した。筑前町教育委員会の調査委員会では、いじめが自殺の最大の要因と結論を出し、福岡法務局は人権侵犯調査でいじめを認定し、学
校側に反省を促す「説示」の措置をとった。
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