不登校新聞

261号(2009.3.1)

第2回 公立中学校養護教員に聞く(下)

2014年04月17日 16:20 by 匿名
2014年04月17日 16:20 by 匿名


シリーズ「発達障害」


――人を分けることで学校現場が変わってしまっている、と指摘していますね。
 これまでも、ちょっと変わった子はいたし、そういう子の人数が増えたわけじゃないですよね。それでも、それなりに進路保障もできていたし、いっしょにやっていけていたんです。ところが特別支援学級に行ったら、進路だって限定されてしまう。

 結局、特別支援教育は、人を振り分ける装置でしかない。そのことが、子どもの自己価値を下げさせている。「自分はふつうじゃない」と意識させられる場が学校だなんて、おかしいですよ。しかし、そういうことを言う教員がいないんです。子どもの叫びが聞こえないのって思いますね。

 分けられると、その子の存在は、子どもたちからも忘れられてしまうんですね。公立の学校は、よくも悪くも、地域にしっかり足場ができます。それを勝手に専門家が検査して診断名をつけて振り分けて、親や本人の自己価値を下げさせている。何様なんだろうって思います。そして、振り分けたあとのことには、誰も責任を持ってない。

――親が求めてしまう場合も多いのでは?
この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「つらいなら1日ずつ生きればいい」実業家が伝える刹那的生き方のススメ【全文公開】

625号 2024/5/1

「他人を気にする時間はもったいない」SNS総フォロワー数160万人超えのひかりんちょさんが今つらい若者に伝えたいこと

624号 2024/4/15

「保健室は子どもに休み方を教える場所」元養護教諭が語る学校の保健室の使い方

624号 2024/4/15

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…