連載「親子ってなんだろ?」
連載6回目となる今回は、相馬豊さん。相馬さんは以前は児童養護施設に勤めていたが、29年前、里親制度を活用した「ファミリーグループホーム」を横浜で始めた。児童福祉法の改正により、4月から創設される「ファミリーホーム制度」を先だって始めた経緯、また具体的にどのような特色を持った取り組みなのか、さまざまにうかがった。今号と次号、2回にわけて掲載する。
――相馬さんが里親を始めた経緯から教えてください。
私は大学を卒業した後、児童養護施設に7年間、勤めていました。一般的な児童養護施設では、通勤交代制のところが多く、私が務めていたところもそうでした。
通勤交代制とは、労働基準法に則って8時間ずつ、大人が代わる代わる子どもたちと接していく体制です。私は、子どもたちが施設で暮らして大人が自宅から通勤しているのではどうにもならないな、とずっと思っていました。大人が生活しているところに、子どもたちを迎えないといけない、と。そこで29年前に、横浜に家を借りてファミリーグループホームを始めたのがスタートでした。
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