シリーズ「発達障害」


 今号からシリーズ「発達障害」を始める。発達障害については、05年に本紙で連載を持った。連載終了から3年が過ぎたが、07年からは特別支援教育がスタートするなど、ますます状況は動いている。あらためて発達障害について考えていくため、短期で連載する。今回は公立中学校の養護教員さんにお話をうかがった。

――特別支援教育について考え始めたきっかけは?
 特別支援教育は県や地域、学校によって、進み方がずいぶんちがうんですね。私が最初に特別支援教育に直面したのは、2003年のことです。当時勤務していた中学校の地区が、特別支援教育推進体制モデル地区に指定されたんです。しかし、そのことを直前まで、現場の教職員は知りませんでした。なぜ、その学校が指定されたかといえば、ある生徒がいたからではないかと考えています。

 その生徒はADHDと診断されていました。小学校のとき、担任が病院を勧めてADHDと診断されて、本人も保護者も服薬したくないと言っていたのに、担任も校長も「治療しないと」と言って、服薬させていたんです。中学校にも、学校で薬を飲ませるよう担当医から手紙が来ました。私は、「ちょっと待ってください。服薬は本人と保護者が決めることで、学校が飲ませるなんてとんでもないことです。私は承諾しかねます」と言いました。担任は飲ませたがっていましたが、本人は「薬を飲むと体がキツイ」と拒否するんですね。結局、学校では強いずに家庭にまかせることにしましたが、恐ろしいことが進行していると思いました。

――その後、その生徒は?

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