不登校新聞

258号(2009.1.15)

第4回 子どもを信じて命に委ねる

2014年04月24日 15:14 by 匿名
2014年04月24日 15:14 by 匿名


連載「親子ってなんだろ?」


第四回目の「親・子ってなんだろ?」は前回に引き続き、埼玉県の「光の子どもの家」の設立者・菅原哲男さんのお話を掲載する。
――最近印象深かったことは何ですか?
 2年ほど前、施設の卒業者が突然、身ごもって施設に現れたんです。彼女は卒業後、保育士になろうと専門学校に行ったんですが、そのときは施設のことをボロクソに言ってましたね。ホントにかわいくない子で(笑)。

 彼女は専門学校3年生のとき逐電してしまったんです。当然、誰も連絡がとれずに、心配していたら数カ月後、いきなり現れました。当時21歳、とにかくお腹の子は「産みたい」と言う。もう職員会議は紛糾ですよ。「どうするんだよ!」「だって産みたいんだから、産めるように応援するべきだろ」「いや不幸な子どもをもう一人つくるわけにはいかない」……、いろんな意見が出ましたが、結局、誰も彼女に『堕ろそう』とは言えない。この施設で子どもを産みました。そしていまも、この施設で母子ともに暮らしています。

 この施設では、枠組みやいままでの既成概念にとらわれていては、やっていけないことが本当に多くありました。それは法律にさえ言えることです。法律をただ遵守していれば、子どもたちを守れるなんてことはないんです。

――施設内の子で不登校の子もいると聞きましたが、不登校については?
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