2008年12月、大阪府教育委員会が「小中学校への携帯電話の持ち込み禁止」を旨とする通達を出した。「子どもと携帯電話」をめぐっては、「子ども編集部」でもこれまで、さまざまな企画を通して取り組んできた。そこで、今回の一件について、率直なギモンを大阪府教委に問い合わせてみた。
「子どもと携帯電話」をめぐってはこれまで「ネット上でのいじめや学校裏サイトといった有害サイトから子どもたちをどう守るのか」という点から論じられることが多かった。
ゆえに、フィルタリングサービス(出会い系などの有害ページを表示させないサービスのこと)への加入の徹底を訴える場合がほとんどで、いわゆる「未然防止」が重要な視点だった。
しかし、今回の「学校への携帯電話の持ち込み禁止」の発端となった大阪府教委の場合はそれとは少し異なる。
「持ち込み禁止」に踏み切った理由について、「子どもたちの携帯電話に関する過度な依存が学習・健康において大きな阻害要因となる」というものだった。大阪府内の子どもたち1万3555人を対象に調査をしたところ、携帯電話の使用時間が長ければ長いほど、「家庭での1日の学習時間」が短いという分析結果が出たためだ。
読者コメント