連載「学校のナゼ」 


 僕は現役教員時代、ずっと「日の丸・君が代」に反対してきた。それは、かつて日本の人々を侵略戦争に駆り出していった道具だったからだ。僕は、母親の戦争体験を聞き育った。僕が教師になった動機もそこにある。しかし、職員会議などでは管理職や同僚から、「それはあなたの個人的な意見だ」とよく言われた。公教育だから、個人的な意見は通らない。この壁は大きい。

 いつしか、「日の丸・君が代」反対は、タブー視され、僕自身も徐々にトーンダウンしていった。そんなとき、同僚の音楽教員がこう言った。「僕は『君が代』を弾かないんじゃない。弾けないんだ」。

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