不登校新聞

創刊号(1998.5.1)

【親の会】各地の会を訪ねて

2019年07月10日 14:43 by koguma
2019年07月10日 14:43 by koguma

不登校を考える会「かめの会」、「虹の会」、不登校子どもの会「星のうさぎ」、ホームエデュケーション・ネットワーク山口「おうち大好き」についてお話を聞きました。 (名古屋支局)

西村秀明さん(山口県精神保健福祉センター臨床心理士)
  センターでは昔から不登校の相談はあり、当時は手さぐりで、文献にも母子や家庭環境の問題というのが多く、正直言って「そういうことなのか」と思ってしまったのです。面接する子どもの数が増えて、おもしろいことをやろうとキャンプを企画したら、来たのが一人。半年後にもう一度とびっきりおもしろいことをと企画したら、なんと二倍来た。二人なんです(笑)。

 面接でいい関係と思っていたけれど、違うんじゃないかと反省。教科書を捨てて当事者から学ぶフィールドをもとうと、一〇年前にグループを作り、会の名前をつけるとき、誰かがウサギを連れて来て、「星のウサギ」になりました。そのグループで、面接とは違う子どもの「地声」が聴けたのです。それにまず驚く経験のなかで、学校との関係性にさまざまな問題が起こっていることを子どもに教えられました。

  子どもグループの前に、親の自助グループ「思春期親の会」を作り、現在の「かめの会」になり、山口県内六カ所の親の会ネットワークができ、県教育委員会と懇談、大日本製薬ポスター問題にも取り組みました。

  長いスパンで子どもの変化を見ると、本当に信頼をもって見守ることができると実感します。自己認識が社会のなかで歪められる問題がある。しかし「いまのこの自分でいいんだ」と思えたとき展開が始まることも子どもから学びました。


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