不登校新聞

248号(2008.8.15)

第7回 「共生」ゆえに親離れできない

2014年08月21日 15:04 by 匿名
2014年08月21日 15:04 by 匿名
 

連載「日々発見」 

 
 「べてるの家」の最大のイベントに「べてるまつり」があります。一年間の「べてるの家」の歩みの紹介と世界で唯一の「幻覚&妄想大会」が一番の目玉です。

 この「べてるまつり」を目当てに、北海道でも有数の交通の不便地帯で過疎の街、浦河に3日間で延べ千人を越える人たちが全国各地からやってきます。ふだんは人通りの少ない商店街も、その日だけは、多くの人たちが店の前を歩き、旅館やホテルはどこも満杯になります。

 今年の「幻覚&妄想大会」のグランプリ受賞者は、何と35年間母親と2メートル以上離れたことがないという未確認世界記録を打ち立てた青年が受賞しました。

 受賞の場面に居合わせたお母さんのコメントによると「心理的には1メートルくらいの距離で、生まれて子どもを抱いたときの感覚を35年間保ってきたような感じ」と言っていました。もちろん、彼は、浦河に来てから親離れに成功し、今は、グループホームで、仲間と暮らしています。浦河には、もう一人、親離れに苦労している青年がいてグランプリをとった青年といっしょに「親離れの研究」に着手することになりました。
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