不登校新聞

245号(2008.7.1)

論説 秋葉原事件 芹沢俊介

2014年09月11日 13:21 by 匿名
2014年09月11日 13:21 by 匿名


 秋葉原事件のキーワードは2つ、親子関係と孤独です。あなたが事件から受け取った不安やおびえを、たじろぎつつも、見つめることができるようになるためには、この2つをあなた自身の問題としてくり返し点検してみる必要があると思います。

 この春、『もういちど親子になりたい』(主婦の友社)という本を出しました。虐待をもち出すまでもなく、いまの家族において「親子であるのに親子になれない」親子の姿をあちこちにみるようになったことが、1冊を書き下ろす理由でした。

 親子になるという視点に立ったとき、無差別殺傷におよんだ青年も、親子になりたいと切望しながら親子になれなかった子どもの1人だったことが見えてきます。

 「人間、関わりすぎると怨恨で殺すし、孤独だと無差別に殺すし、難しいね」。6月5日の携帯サイトへの青年の書き込みです。

 これを読んだとき、親子になることを切実に求めながら、親子になることを親に拒まれた子どもの孤独ということを考えました。
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