不登校新聞

244号(2008.6.15)

第4回 自分を助ける“技”

2014年09月18日 14:49 by 匿名

連載「日々発見」


 前回、浦河ではじまった「当事者研究」という活動を紹介しました。あらためて紹介すると、「当事者研究」とは、統合失調症など精神障害をかかえる当事者は無力ではなく、どのような行き詰まりの経験でも、その経験をたがいに持ち寄り、分かち合うことによって知恵が生まれ、一人では予想もできなかった生き方のアイデアが生まれることに着目した活動です。

 それは、病気の症状ばかりではなく、ひきこもりの状態や爆発などの困難を一人だけで抱え込むのではなく、それを大切な「宝」として、勇気と誇りを持って「自分は、こんな苦労をしています」という"弱さの情報公開”をすることによって、当事者のあいだに連帯が生まれ、場の中に力が生まれるという"実践知”に基づいたものです。当事者研究によって、誰もが、"自分の専門家”になり、日常の辛さや苦労は"研究テーマ”となり、一人ひとりがりっぱな"研究者”に変身します。無為な空間が、"研究室”に変貌し、べてるのメンバーは、いつも小さな研究ノートを持ち歩き、苦労が起きるたびに、メモを取り、そのメカニズムやつらさが起きたきっかけや対処法を考えて仲間の前で報告します。年に一度"楽”会発表もあり、浦河には、全国各地から当事者や関係者が集います。
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