不登校新聞

395号 2014/10/1

不登校の処方箋はただ一つ カウンセラー・内田良子

2016年09月06日 12:57 by kito-shin



 2014年夏に浦和で開催された「登校拒否・不登校を考える夏の全国大会」の講演抄録より、心理カウンセラー・内田良子さんの講演料録を掲載する。

講演抄録「不登校、どう考えたらいいか」


 2014年夏、文科省は、不登校児童生徒数が7000人増えたと発表しました。めでたいことである、と私は考えています。「子どもは学校を休む権利を持っている」と常々お話してきましたし、各地の親の会もその大切さを訴え続けてきました。その一つの成果と言えるのではないでしょうか。
 
 1992年、文部省(当時)は「不登校はどの子にも起こりうる」との見解を示しました。ところが、今日まで続けられている不登校対策は一貫して「すべての子どもを学校に戻す」というもの。一本道ですから、対策が進めば進むほど、子どもたちは追い詰められることになります。しかも、スクールカウンセラーや医療関係者などの専門家も加わり、早期の学校復帰を前提とした働きかけが行なわれます。親も親で学校に行ってほしいという強い願いがありますから、学校の居場所を奪われた子どもは家でもゆっくりできない、まさに「三界に家なし」という状況です。一方、親も親で追い詰められている現状があり、「育て方が悪いからだと言われた」などの相談をよく受けるようになりました。
 
 本日は時間がかぎられていますので、ある親子のエピソードをご紹介しつつ、考えていきたいと思います。子どもは小学1年生のとき、不登校になりました。身体症状も出ていたので、母親は家で休ませることにしました。すると、表情は和らぎ、しだいに落ち着いていきました。
 
 ですが、学校はそれを認めません。「学校に来れば何とかしますから」と、担任に促されるまま、お母さんとの同伴登校を始めたのです。元気を取り戻しかけていたのも束の間、教室の入り口で震えが止まらなくなり、その日以来、子どもは外に出られず、昼夜逆転する日々が続きました。しばらくして、校長先生が会いたがっているとの連絡を受けたお母さんは校長室に出向きました。そこで、校長先生は「おたくのお子さんは病気です」と言いながら、あれこれ病名について書かれたプリントを手渡してきたのです。
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