市民約3000人が自衛隊のイラク派遣差し止めなどを求めた訴訟の判決が08年4月17日、名古屋高等裁判所(青山邦夫裁判長)で下された。判決の主文は原告市民の敗訴としながらも、判決内容は自衛隊が多国籍軍を空輸していることを違憲とした。この裁判は市民側が上告しなかったため判決は確定した。
この裁判は、イラクへの自衛隊派遣が市民の平和的生存権(戦争や武力行使をしない日本に生存する権利)を侵害したとして派遣の差し止めや原告への損害賠償などを訴えた国家損害賠償訴訟。
名古屋高裁は、航空自衛隊が首都バグダッドに多国籍軍を空輸していることについて「憲法9条1項に違反する活動を含んでいる」との判断を示した。
判決はまずイラク情勢について以下のように指摘した。
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