不登校新聞

242号(2008.5.15)

第2回 “強い”は脆いから、“弱さ”の力

2014年10月02日 13:31 by 匿名

連載「日々発見」


 べてるの家には、統合失調症などさまざまな障害を持った"名うての苦労人”たちが集まり、その人たちがいろいろな事業を展開しています。一番有名なのが、日高昆布の普及と販路の拡大を目指して25年前に始まった日高昆布の産地直送です。ほかにべてる関連グッズと呼ばれるTシャツやアクセサリー類、別会社を立ち上げての介護用品のレンタルや販売、出版社とタイアップしてみんなの体験をベースにした本やDVDなどの出版にも力を入れています。

 「朝にならないと誰が出勤してくるかわからない会社(職場)」であることは、今も昔もかわりません。ぶつかり合いや爆発は日常茶飯事で、誰が見ても「倒産確実」で「行き詰まることまちがいなし」の日々を重ねながら、「べてるの家」のまわりには、当事者が立ち上げたNPOや一人社長型の"会社”や団体が多くあります。べてるの歩みは、じつは"起業”の歩みと言うことができます。この起業精神をはじめとする力の源泉は、浦河町(人口一万五千人)という過疎化が年々深刻化し、働く場にも恵まれず、社会的な支援体制にも乏しい地域全体を覆う「弱さ」に秘密があると思っています。浦河では、誰もが等しくいわゆる「負け組」です。縮小する地域経済や人口減少のなかで、多くの人が地域の将来に不安を感じながら暮らしています。
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