不登校経験者にとって「制服」というのは、学校文化の象徴の一つである。目下、不登校をしている場合に限らず、卒業から何年経っても、心にしこりのように引っかかっているケースも少なくない。今回は2人の経験者に執筆してもらった。

電車に乗れなくて…


 高校1年の終わりに不登校になり、しばらくしたころ、私は電車に乗れなくなった。もし電車に乗って、同じ学校の子に会ってしまったらどうしよう。「元気?」と尋ねられたらどうしよう。そして私が電車に乗っていたことが噂で広まったら…。そんなことを考えると、恐怖で駅にも近付けなかった。と同時に、自分は人から隠れなければいけない存在なのだという悲しさもあった。
 
 数年が経ち同級生や後輩が卒業したころ、ようやく再び電車に乗れるようになった。
 
 しかし、もう不登校の私を知っている人はいないと頭では分かっているのに、電車で母校の制服を見ると激しい恐怖を感じ、目眩や動悸が起こるようになってしまった。

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