連載「不登校の歴史」
相対的貧困が拡がるなか、中部弁護士連合会は子どもの「学びの平等」を求める決議をした。その決議には、5つの提言がまとめられている。2010年10月15日のことだ。
①経済的格差を解消する諸政策と合わせて、奨学金制度を充実すること。
②学校の硬直した競争主義的、管理主義的な環境が子どもに対し心身の健康を害するストレスを与えている現状を改善し、個人の価値を尊重する福祉の理念を導入するとともに、教育課程に子どもが主体的に参加し、子ども自身が新しい貧困を理解し克服するため、ともに生き、ともに育つ豊かな人間関係形成の力を育成する学びの環境を創ること。
③家庭的基盤が弱い子の学ぶ権利保障のため、里親制度、児童福祉施設、自立援助ホーム、子どものシェルターなどの社会的な養護の充実、自立支援の市民活動の充実、拡大のための公的助成を拡大すること。
④非行に陥った子どもに対し、厳罰主義、隔離的な施設内処遇による抑圧的な傾向を改め、円滑な社会復帰を促進し、自立支援を行なう社会資源を拡充すること。
⑤貧困問題に直面した子どもの権利を守るため、弁護士などによる相談支援活動を拡充すること。
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