『太平洋戦争』(左)と『沖縄ノート』(右)
08年3月28日に大阪地裁(深見敏正裁判長)で、「大江・岩波沖縄戦裁判」の判決があった。判決では戦隊長ら原告の請求をすべて棄却した。原告は、旧日本軍が住民に集団自決を命じたとした岩波新書『沖縄ノート』などの記述で、名誉を傷つけられたとして、大江健三郎氏と出版元の岩波書店を訴えていた。
大阪地裁の判決によると「集団自決には旧日本軍が深く関わった」とし、「元戦隊長らが自決を命じたという記述が真実であると断定できないが、記述には合理的資料あるいは根拠があり、真実と信じるに相当の理由があった」とし、原告側の請求を棄却した。原告側は4月2日に控訴している。
裁判で問題となったのは座間味、渡嘉敷両島での集団自決。渡嘉敷島では329人、座間味島178人、慶留間島53人が犠牲になった(人数については諸説ある)。
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