大人がむずかしくしている?
「卒業式ボイコット」、「分裂入学式」など、マスコミをにぎわせた所沢高校。自分たちで卒業記念祭・入学を祝う会を開催した子どもたちと、日の丸・君が代のある「厳粛な」式を開いた校長とが対立した。生徒会、教師、校長、教育委員会、文部省、文部大臣と、またたくまに大騒動になったが、騒ぎが大きくなればなるほど、子どもたちの現実からは浮いてしまったように見える。いったい何が問題で、何が問われているのだろうか。
「私たちは日の丸・君が代に反対しているんじゃない。押しつけられることに反発しているだけ」、「一人ひとり意見や考えはちがっていて、それをおたがいに認めあえることが大切」、「自由だからこそ、一人ひとりに責任がある」
卒業式を「ボイコット」したと騒がれた卒業生たちに話を聞くと、マスコミで報道されている印象とはずいぶんちがうものがあった。彼らが言いたいのは、つまりは自分たちのことは自分たちで話し合って決めたいという、あたりまえのことで、それを大人が勝手にむずかしい話にしていると感じられた。
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