連載「不登校の歴史」
格差社会の広がりのなかで中弁連が「子どもの学びの平等を求める決議」を出した2010年10月15日は、本紙が300号を発行した記念すべき日でもあった。
しだいに活字離れする日本社会にあって、月2回刊のタブロイド版8ページの、吹けば飛ぶような新聞が、一度の欠号も遅延もなく、300回発行できたことは、ひとえに読者とたくさんの人の協力と応援のおかげである。
ささやかではあるが、わが国唯一の、不登校・ひきこもり専門紙として、ここまで当事者の側に立った、当事者の声を発信しているミニコミはほかにないだろう、という誇りを持っている。
とくに元気なのは子ども若者編集部である。10代後半から20代にかけて、不登校、ひきこもり当事者が集まっているが、自分たちの企画記事とインタビューがおもしろい。
300号では漫画家の西原理恵子さんのインタビューと俳優、作家のリリー・フランキーさんのインタビューに成功している。どちらも子ども若者編集部企画である。
「不登校については、どう思われていますか」という編集部からの質問に、西原さんは「なんでみんなは学校に行ってるのかな~、って不思議なんです」「横から『こうあるべき』ということを言ってくる人と言い争っても不毛ですよ、もう、そういう文化を持っている人ですから」と答えている。
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