文部科学省は07年10月24日、43年ぶりに実施した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。小6と中3を対象に、国語と算数・数学の2教科で身につけておくべき「知識」(A)と実生活に役立てる「活用」(B)をそれぞれ実施。平均正答率は知識(A)が72・8~82・2%、活用(B)が61・2~72%で、活用力に課題が残ったとの見解を示した。では、そもそも今回の学力テストとはどのような問題だったのか。小学6年生が受けた「小学生6年国語B」と、まったくおなじ問題を全国のフリースクールや親の会ご協力のもとに解いていただき、結果を集計。その上で、大人、親の立場で今回の全国学力テストを評していただいた。
「小学6年生国語B」問題概要(記述式)
問1.<学級会での議論>、語句挿入、司会者のよい点を記述。
問2.<環境問題>、資料読解、文章抜き出し、80~120字の論述。
問3.<読書感想文の比較>2人の読書感想文のよい共通点を記述。
問4.<情報の読みとり>、広告情報の読みとり、正しい敬語表現。
※問題詳細は、文科省HPにて閲覧可能。
テストを終えての感想
■難しく感じた。なぜか。たとえば、表を読み解くとか客観的な答えを求めている問題は答えるのが容易ではあるが、「この文章のよいところは?」など、主観的なことを書かなければいけない問題は難しい。求められている答えは決まっているのだろうが、本当に感じたこと、考えたことが求められていない。 河村公子(64歳・愛知県)
■昔から国語が一番きらいで、とくに、本を読んだ本人が「どう思ったか」を書くことに点数がつけられ評価されることに疑問を持っていました。今回のテストを受けて、優等生的な答えを書かされるのはイヤだったことを思い出しました。子どもが不登校になって感じたことや選択肢にはいくらでも答えがあるんだと思えるようになったことを、もっと大切にしていこうと思いました。 PN.Fon太(47歳・沖縄県)
■制限時間ギリギリでした。制限時間40分のあいだに4種類もの課題をこなすのは大変だと思いました。子どもたち、エライねぇ……。読書感想文に対する評価を問題にしている設問については、問題自体に抵抗がある。感想は何でもOKなはず。いい感想文って何? 倉科さゆり(46歳・長野県)
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