不登校新聞

399号 2014/12/1

渡辺位さんの言葉「言葉ではなく心が通じること」

2015年01月13日 14:53 by kito-shin
2015年01月13日 14:53 by kito-shin


連載「渡辺位さんの言葉」


 「ことばには、心・気持ちがある」「現象にとらわれてはいけない」「人間は心で生きている」。
 
 先生は、いろいろな言い方で、ことばや現象の背後にあるものを、理屈ぬきで感じることの大事さを伝えてくださった。不登校や親ゼミに出会った当初、子どもの表面的な言動や姿に一喜一憂し、どうしていいかわからない不安と焦りでいっぱいだった。心のなかで自分を責め、なんとかしなければ……、という思いは子どもの「いま」を否定してしまっていただろう。相手のことを思っているようで、じつは、自分のつらさをなんとかしたくて精一杯だったのだ。そんな母に子どもの心が通じるわけはなく……。
 
 何とかしようとするのではなく、感じること……。今までの価値観をちょっと置いて疑ってみる。それまで、無意識のうちに評価や世間体を気にして、子どものつらさや気持ちを受けとめられていない自分の存在。ことばや現象の裏にあるものは、なにかのサインだったり、反応を確かめるためのものだったり、承認されたい気持ちのあらわれかもしれない。受けとめる、こちらの姿勢が問われるのだ……、ということが少しずつ自分のなかに入ってきて、本当に狭い観方しかできていなっかたのだと、なんとも言えない気持ちがした。
この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

第18回 寝屋川教師刺殺事件【下】

232号(2007.12.15)

最終回 家庭内暴力とは何か【下】

232号(2007.12.15)

第232回 不登校と医療

232号(2007.12.15)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…