連載「不登校の歴史」


 2011年1月、高校無償化に伴う税制改正で、高校生年齢の不登校のお子さんがいる家庭には、税負担が増えるという話が持ち上がった。
 
 民主党政権が、それまで実施できなかった無償化に踏み切るのは「若者の成長を社会全体で支える」という理念であり、すばらしいことではあった。しかし、その財源の一部に、16歳から18歳の子どもがいる家庭には、登校か不登校か関係なく、特定扶養控除として税が軽減されていたのを縮小して充当する、というものだった。ただし、少し安心できたのは、平成22年度の税制改正大綱において「現行より負担増となる家計については適切な対応を検討します」と明記され、また国会でも川端文科大臣(当時)は「前向きに、真正面から取り組んでいきたい」と答え、付帯決議として「特定扶養控除の見直しに伴い、現行よりも負担増となる家計については、適切な対応を検討すること」が可決されていたのである。
 
 しかし、いざ組まれた新年度予算では、負担軽減策を盛り込まないということで一致したのだった。
 
 これは非常におかしい方針であった。不登校の子どもたちは、フリースクールや家庭を含むさまざまな場所で育っていたが、学校ではないという理由で公的支援を受けられない。

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