連載「精神現象」
神戸市いじめ自殺事件の被害者と荷担者は、外部からは見えにくい小集団を組んでいた。そして、個人が小集団の犠牲となっていった。しかし、学校の中で、個人が集団に隷属することによる悲劇は、彼らが開始したものではない。
少なくとも、その起源は、彼らの親の世代にまで遡ることができる。
17歳と18歳だった神戸事件の親たちは、おおむね40歳代のはずだ。すると、1970年代に、小学校に在籍していたことになる。そのころの学校の姿は、『滝山コミューン一九七四』という本に、典型的に描かれている。
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