労働者の3人に1人が非正規雇用のいま、若者をとりまく労働環境は厳しい。そうした現状をどう考えるべきか。まず、自分たちが感じたことを言葉にしていく必要があるのではないか。 そこで今回は、人材派遣する側、される側の双方の経験者に執筆していただいた。
6年前、上京して最初に選んだのは人材派遣のアルバイト。飲食業や販売員などの経験があり、それらのバイトに比して派遣バイトを選んだ理由は、時給のよさや自由な時間の使い方ができること、そしていろいろな職種を体験できること。
バイト先の入退社をくり返すことなく自分の適性を知るのはおもしろく、イベントスタッフ、世論調査、倉庫内作業、一般事務など、私は短期間の仕事を多種経験した。
数社の派遣バイトを掛け持ちもしたが、最初に入った会社の内部勤務が人手不足で手伝うようになる(ちなみに派遣されるより時給が低かった)。
派遣会社側から見た「人材派遣業」というのは、発注(人材派遣の要請)を顧客(派遣を使ってくれる会社、契約先)から受けて初めて仕事が発生する。そこでその仕事に適任のスタッフを膨大な登録者のなかから探し出し、勤務当日の流れを書類にまとめ、現地までの交通アクセスなども登録スタッフに伝える。一応ここまでで派遣会社側の準備は完了、当日は登録スタッフと契約先との仕事になる。
読者コメント