丸木美術館、緊急集会と、ここ1カ月ほど、核や原爆などの問題について取材を重ねてきた。そうしたなか、国は原爆症の認定基準について見直すとした。62年がすぎ、多くの命が失われてきたなかで、遅きに逸したという感は否めない。検討うんぬんという時間は残されていないのではないか。このタイミングでの発言は、小泉前首相の北朝鮮訪問とおなじではないか。今回の見解が誠ならば、各地で起きている裁判の上告を取り下げ、集団的自衛権に関する検討委員会など、即座に解散すべきだ。そうした委員会でムダな税金が使われるよりも、原爆症に苦しむ方々にいまより1円でも多くの支援が行き届くことを望む。核や武力による抑止力が生み出す平和など、虚構にすぎない。 (東京編集局・小熊広宣)
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