不登校新聞

335号(2012.4.1)

わたしの場合「学校の知識はないけれど」

2013年07月30日 13:00 by kito-shin
2013年07月30日 13:00 by kito-shin



悩んで学んだ私の宝

 小学一年生からの不登校。集団で拘束されている雰囲気が苦手だったのはもっと前からで、登園しぶりもしていた。それもあり、学校に行かなくなったとき、親の理解も早かった。

 だから私の不登校生活はわりと楽なほうだったかもしれない。それでも将来のことは不安でいっぱいだった。このままでは大人になっても社会になじめず、生活するお金も稼げなくて、生きていけないんじゃないか。勉強ができないまま大人になったらどうなるんだろう。そんなふうに考えて眠れない日も多かった。不安と焦りをすごく感じたのは、中学卒業時と20歳のとき。中学を卒業したときは、もう学校のことを考えなくていいのか、とホッとしたのと同時に、バイトや何かをしなければいけないと思い、考えれば考えるほど憂うつだった。でも、小さな子どもと接することが好きだったから、保育士に憧れていた。それを知っていた母は、私が中学を卒業するとすぐに近所の保育園に私がバイトをさせてもらえるよう頼み込んで話をつけてきた。私はその話を聞いてとても緊張したけど、半日だけでいいということと、やってみたい気持ちが勝ってやってみることにした。赤ちゃんや小さな子の世話をする仕事はとても楽しかった。ただ、突然大人に混ざって仕事をすることや、毎朝早くに出かける緊張感でとても疲れた。約2年間続け、疲れて辞めた。
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