不登校新聞

220号 2007.6.15

第6回 バージニア工大銃乱射事件【下】

2015年03月19日 14:55 by 匿名
2015年03月19日 14:55 by 匿名

連載「精神現象」


 バージニア工大乱射事件のチョ容疑者は、8歳ごろに一家で韓国から渡米したと報道されている。このあたりの年齢で海外移住した人を、1世と2世の中間という意味で、1・5世と呼ぶらしい。

 このとき、私たちがすぐに思い出すのは、2004年の新宿事件だ。新宿事件とは、13歳の少女が男児を、団地外階段から突き落としたとして補導された事件だ(少女は途中から非行事実の否認に転じた)。少女は、日本で生まれてまもなく、マレーシアに移住した。そこでは、「戦争で日本人に痛い目にあわされた」という理由で、教師から暴行を受けた。転校先でも同級生からいじめを受けた少女は、日本に帰って小学校5年生のクラスに入った。少女は5カ国語を話せたが、微妙なニュアンスを表現することはできなかったという。少女は次第に、カッターナイフを持って教師を追いかける、学校で飼っている小動物を傷つけるといった、行動を呈すようになった。転入からわずか7カ月で少女は学校から放逐され、少女個人には注意欠陥・多動性障害というラベルが貼り付けられた。
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