まもなく、3・11を迎える。あれから1年たつのだ。月日は、人の心に関係なく、容赦なくすぎる。
東日本大震災は、岩手・宮城・福島三県にかぎったことではない。日本中に影響を与えたし、世界的な問題ともなった。そこから、どのくらい深く、私たちの存在のありかたを考えたのか、ということが問われたのだが、どうなのか。東京にいる日常でも災害は遠い事件ではなく、真剣に考えるようになったし、放射能汚染と原発依存の暮らしはどうしても変えたい、と熱望するようになった。後者の問題は、私のような広島育ちの人間には悔やまれてならない。「原子力の平和利用」の謳い文句を信じたことはないが、広島・長崎・福島の負の連鎖を生み、今なお、子どもたちが外で遊べない、食べ物も安心して口に入れられないなどの状況への責任は、私も含めて日本中の大人にあると感じる。
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