不登校新聞

412号 2015/6/15

お母さんがハマる負のループ 田口ランディ

2015年06月30日 12:57 by kito-shin
2015年06月30日 12:57 by kito-shin


親は笑っていればヨシ!vol.2


 子どもは、なにが悲しいかって、親が悲しい顔をしているのが一番悲しいのです。子どもには、大人のような悩みはありません(10歳くらいまで)。心配事があっても、考えを深めない。子どもは、親を悲しませることを一番不安に思い、親を喜ばせたいと願っているけなげな存在なんです。だから、両親が笑っていると幸せで安心します。あ、お母さんが笑ってる。大丈夫だ、わーい。誰でもそうです。自分が子どもの時のことを、ちょこっと思い出せばわかりますよね。
 
 親は、大人なのでいろいろと悩みがあります。とくに、子どものことが親にとっては悩みの種。子どもの成長が遅い、子どもがいじめられている、子どもの成績が悪い、子どもが学校に行かない。ああ悩ましい。自分の分身のようなわが子のことは、どうにかできると思ってしまい、なんとかしたいと悩ましい。その結果、親の眉間にはだんだん縦じわが寄ります。口はへの字に曲がって、不満と不安がない混ぜになった、情けなーい顔となります。
 
 その情けないお顔で、講演会などで話しかけられることがあります。
 
 「うちの子どもが……」と、近寄って来る時には、もう眉間にしわが……。
 
 「学校に行かないんですけど……」
 
 話しているうちに、さらにお顔が下がってくる。困ったなあ、と思う。
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