不登校新聞

413号 2015/7/1

注目のロボットクリエイターであり不登校経験者の吉藤オリィさんに聞く

2021年10月26日 12:50 by shiko
2021年10月26日 12:50 by shiko


 今回、お話をうかがったのは若手ロボット研究者として注目を集める吉藤オリィさん。技術の「新しさ」に研究の重きを置くのではなく、人の「心」に依って立つ吉藤さんの研究開発は業界でも独特のアプローチ。その手法は、吉藤さんが不登校を経験したことに由来するという。吉藤さんの不登校経験から現在に至るまでの経緯をうかがった。
 
 私は小さいころから体が弱かったんです。自宅療養が長引き、学校に行きたくても行けない時期をすごしました。そういう意味では、不登校のきっかけは病気だったかもしれませんが、やはり行けない時期が重なると「ずる休みだ」と言われますし、行きづらいものです。それに、そもそも学校自体、苦手でした。人と会話をするのが苦手ですし、勉強も全然ダメ。座ってられないし、文字を読んで理解するというのが不得手。学校では事実上「吉藤専用教師」が用意されたこともあります(笑)。

 

誇れたもの それは折り紙

 
 そんな私が唯一誇れるものといえば折り紙です。折り紙は私にとってものづくりの原点です。だから名前も「オリィ」。生まれ故郷の奈良県では「奈良文化折紙会」の会長も務めています。私の折り紙はすこし特殊で、決められた手順通りに端と端を合わせて……、なんてやり方はしません。なんて言うか「このやり方しかダメ」というのが一番ダメで(笑)。思い描いた形を折り紙でつくっていく過程を含めて楽しむのが私のやり方です。これがロボットづくりにすごく役立っています。とはいえ子ども時代は、つらい時代でした。毎日のように自室の天井を眺め続けていたら、笑い方を忘れ、言葉が口から出てこなくなったこともあります。いつも誰かの世話になり誰の役にも立てない。来客が来るとうれしい気持ちと「悪いなあ」と思う複雑な気持ちを抱える。当然、自分に自信なんかなく、「人間なんか信じられへん」と思っていたのが当時です。
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