不登校新聞

215号 2007/4/1

学校問題 対処療法ほど問題は深くなる

2015年08月05日 16:47 by kito-shin


 この社会のなかで起こる問題の根はいつも複合的です。だけど私たちに見えるのは、多くの場合、表にあらわれた結果だけ。その下を掘り下げていけば、そこには深い根がいくつも絡み合っているのに、私たちはとかく表面だけを見て、なんとか問題を抑えこもうとしがちです。熱が出れば解熱剤で熱を下げ、下痢になれば下痢止めでそれを抑えるようなもので、日常の場面はそれですむかもしれませんが、国の政策などとなれば、そんな対症療法でいいの? と言いたくなります。
 
 安部政権は「教育再生」をスローガンに、鳴り物入りで教育再生会議なるものでブチ上げ、いろいろ勇ましい提言をしています。しかしどれも単純な対症療法を並べただけで、正直、あきれてしまいます。学力低下に対してはゆとり教育を見直し授業時間を増やすとか、いじめ対策には加害者を出席停止にするとか……。表面を押さえこむだけで、その根を洗おうとする姿勢はうかがえません。
 
 学力低下と言っても、その言葉だけが一人歩きして、じつのところどういう学力が低下しているのか、その低下がそもそもどういう意味で問題なのかが問われません。もし問題の根っこのところで、ほんとうは子どもたちが学ぶことの意味を見失い、学びから逃走しているのだとすれば、授業時間を増やせば増やすほど、かえって子どもたちを学びから遠ざけてしまうだけではないか。そう思うのですが、政府部内からそうした議論はいっこうに聞こえてきません。
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