不登校新聞

300号(2010.10.15)

オレも5年こもってた リリー・フランキー

2017年12月11日 12:39 by kito-shin
――学校が好きでしたか、キライでしたか?

つねに学校には行きたくなかったです。小中高とちゃんと定時に行ったことがあるのかと思うぐらいずっと遅刻してました。学校のすぐ近所に住んでましたけど。
 
大学に行ってからはもっとひどくて、どんどんゆるい生活をしていたから、就職先を決めないまま卒業後はプーになりました。卒業してからも5年間はなんにもしてませんでした。
 
――ひきこもっていたんですか?

働いたのは月に何度かしかない。当然、なんにもしないから金がなくなって、親からも、友だちからも、サラ金からも金を借りて生活をしてました。それでも金がなかったから電気もガスも止まったままでしたけど。
 
まわりにいる人からは「働いたほうがいいよ」とずっと言われてましたが、オレにはどこに行く気力もなかったんです。日雇いの仕事ならいくらでもあったけど、バイトに行こうと思っただけで三日ぐらい徹夜した気分になってましたから。
 
当時、ひきこもるっていうのは、いまと「一人度合い」がちがうんです。いまなら携帯やインターネットもあって薄く人とつながれるでしょ。とくにインターネットがあると、同じような境遇の人を見つけて安心したり、俺がここにいるっていうアイデンティティをなんとか保てるかもしれない。それが人の悪口を言うだけであってもね。でも、それもない。一人になりきれるからいまよりも昔のほうが楽だと思うけど、当時は完全に自分のことをクズだなと思いながら生きてました。
 
――罪悪感も感じていましたか?

当然あったし、さっき言ったような自分を責める気持ちもあったんですが、それがどんどん「無痛」の状態になっていくんです。飛び降り自殺をすると、飛び降りている最中に気を失うって言うでしょ。あれと同じだと思うんですが、無気力度がどんどんアップしていって、痛みのスイッチを切るんでしょうね。
 
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