今回お話を聞いたのは、軽部航平さん(23歳)。小学6年生から不登校になった。不登校しながら考えていたこと、転機になったことなどをうかがった。

――不登校はいつから?
 小学校6年の冬です。きっかけは、ある日、友だちと遊んでいたんですが、つまらなくて無言で帰っちゃったことです。ちゃんと「帰るね」と言えばよかったんですが、もともと自分の思いを言葉にするのがすごく苦手で。
 
 そしたら次の日から無視や陰口などのいじめが始まりました。
 
 もう一つ嫌だったのが、卒業式です。卒業式では、一人ずつ台に上がって将来の夢をしゃべらないといけない。「これは絶対にムリだな」と。いじめと卒業式、その2つが重なって、学校に行かなくなりました。
 

入学式当日 緊張で動けない

 
 その後、中学で再スタートしようと思っていました。入学式の当日まで行くつもりで、支度もばっちりでした。でも玄関の前で怖さと緊張で動けなくなってしまいました。
 
 そのときチラっと姉の部屋が見えたんです。そのときは姉も不登校だったんですが、姉がとても気持ちよさそうに寝ていたんです。それで気持ちがゆらいでしまって。「俺がこんなにしんどい思いしてるのに、姉ちゃんはなんだ!」と、自室にもどって布団にもぐりこみました。親には「なんで行かなかったの!」と言われたけど、自分でもわけがわからない。ただ姉の大好きな漫画を投げつけて、姉に「近寄るな!近寄るな!」と言って喧嘩しました。
 
 不登校している自分も姉も、許せなかったんだと思います。それから中学3年間は完全に不登校でした。

――家族に自分の気持ちを話せましたか?
 家族とはちょっとした日常会話しかしなかったし、そもそも不登校のことは僕も家族も「触れないでおこう」という暗黙の了解があったので、僕は本音を言わないできました。

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