不登校新聞

328号(2011.12.15)

不登校の歴史 第328回

2013年08月01日 14:17 by kito-shin
2013年08月01日 14:17 by kito-shin



つづく いじめ自殺


 2006年11月、いじめ自殺は、まだまだ続いた。12日には、同日に2人、埼玉県本庄市と大阪府富田林市の自殺が報道され、胸がふさがれる思いをした。

 本庄市の自殺は、中3男子生徒で、この生徒が在籍する私立中は、いじめの早期発見対策として、年3回、生徒にいじめに関するアンケートを実施していた。そして、この生徒は、6月実施のアンケートには「いじめは受けていない」という項目に○をつけていた。

 ところが、アンケートが行なわれた日の放課後、この生徒は学校相談員に「金銭を要求されている」と打ち明けていた。要求していたのは3年生の別のクラスの男子生徒で、11月初めごろから「500円返せ」「利子が1~2万円になっているぞ」などと言い、お金を要求してきた。しかし実際にはお金の貸し借りはなく、そのことを生徒は相談員に訴えていた。

 報道によると、死の2日前の11月10日にも学校の廊下で「さっさと金返せや」と怒鳴るような口調で迫られているのを同校の生徒が目撃していた。その 際、脅すように壁を蹴られ、生徒は困ったような表情を浮かべて何も言い返さなかったという。11月初めにも、廊下で肩に手を回されながら「お金返してよ」 と要求される場面も目撃したという。
この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

第18回 寝屋川教師刺殺事件【下】

232号(2007.12.15)

最終回 家庭内暴力とは何か【下】

232号(2007.12.15)

第232回 不登校と医療

232号(2007.12.15)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…

622号 2024/3/15

「中学校は私にとって戦場でした」と語るのは、作家・森絵都さん。10代に向けた小…