不登校新聞

611号 2023/10/1

「ゾン100」から考える子育て 私たちは幸せになるために生まれてきた

2023年11月08日 10:34 by kito-shin
2023年11月08日 10:34 by kito-shin

 子どものこれからを想ったとき「これ以上〇〇しないため・〇〇にならないためにはどうしたらいいのか」と、大人はつい考えてしまいます。しかし、数多くの親御さんの相談を受けてきた土橋さんは「幸せになるために何をするかを考えてみてほしい」と言います。(連載「出張版 お母さんのほけんしつ」第23回)※写真は土橋優平さん

* * *

 最近、私はあるアニメを観ています。『ゾン100 〜ゾンビになるまでにしたい100のこと~』です。主人公は新卒の男性。運の悪いことに彼はブラック企業に入社します。入社初日の歓迎会のあと会社に戻り、朝まで仕事をする始末。パワハラや過重労働など、劣悪な環境で仕事をして「なんのために生きているんだろう」、そんな考えに頭が支配されていたあるとき、突如世界はゾンビだらけに。そのとき彼は「やった! これで会社へ行かなくても済む!」と開放感200%。これから何をしようかと、白紙のノートを手に取ります。彼がノートの表紙に書いたのは「ゾンビになるまでにしたいこと100」でした。

 一方、同世代のある女性は、ゾンビの世界で毎日足腰を鍛え、健康を保ち、危険を回避するための環境を整えています。彼女が持つノートの表紙には「ゾンビにならないためにすべきこと」という文字。私はそのとき「これだ」と思いました。私たちは生きていると、なんのために生きるのかと、ときおり哲学的な問いに立ち返ることがありますが、まさにこのアニメは私にとって大きな気づきを与えてくれました。

 ふだん、多くの親御さんからご相談をいただきます。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

「不登校の子が心の扉を閉ざす理由は」フリースクール代表が語る子どもの感情の寄り添い方

625号 2024/5/1

「フリースクール選びのコツは?」フリースクール代表者が語るフリースクール選びでもっとも大切にすべきこと

624号 2024/4/15

「家が楽だから学校へ行かなくなる」はまちがい フリースクール代表が解説する「休憩」の大切さとは

623号 2024/4/1

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

625号 2024/5/1

「つらいときは1日ずつ生きればいい」。実業家としてマネジメントやコンサルタント…

624号 2024/4/15

タレント・インフルエンサーとしてメディアやSNSを通して、多くの若者たちの悩み…

623号 2024/4/1

就活の失敗を機に、22歳から3年間ひきこもったという岡本圭太さん。ひきこもりか…