不登校新聞

545号 2021/1/1

不登校になってよかったか否か。究極の2択に経験者277名が回答

2020年12月24日 15:10 by motegiryoga


回答者 不登校経験者277人(本紙アンケート調査)

 不登校当事者・経験者に本紙がツイッター上でアンケートを実施したところ「不登校になってよかった」と答えた人が半数を超えていたことがわりました。しかし、本人の思いは「よかった」「悪かった」と、ひとくくりにできるものではありません。アンケートを取りまとめた管理者Y・Yさんがその結果と届いた声を紹介します。

* * *

 こんにちは! 「子ども若者編集部」ツイッター管理者Y・Yです。今回、不登校当事者・経験者を対象にアンケートを行ないました。質問項目は「不登校になってよかったですか?」または「不登校にならなければよかったと思いますか」の二択です。意図的に「どちらでもない」という選択肢はつくりませんでした。というのも、このような質問には「どちらでもない」と答える人がもっとも多くなるだろうと予想し、「しいて言えばどちらか」を本人に踏み込んで判断してほしいと思ったからです。

 このアンケートには、なんと277人もの不登校当事者・経験者が回答してくれました。結果は「不登校になってよかった」が53%(147人)、「不登校にならなければよかった」が47%(130人)でした。

 アンケート実施後、何人かの方からコメントをもらいました。二択の選択肢では表しきれない不登校の思いが詰まっていましたので、その一部を紹介します。

* * *

【なってよかった】
 私が不登校になってよかったと思う理由は、心理カウンセラーの方と関われたことです。その方は私の話をじっくり聞いてくださったので、とても安心できました。

 今では私も将来その人のようなカウンセラーになりたいという夢を持っています。不登校にならなければその方にも出会わなかったと思うので、不登校してよかったと思っています。(16歳・女性)

【ならなければよかった】
 不登校にならなければよかったです。私は中2で不登校になってから、まわりの人から腫れ物あつかいというか、「触れてはいけない人」のように扱われてしまったからです。そこからうつ病にもなってしまいました。

 今でも完全には治っていないので、「あのとき不登校になっていなければ……」と思うことが多いです。でも不登校になってなかったら、たぶん私は死んでたと思います。不登校は自分を守るために選んだ方法だったのかもしれません。(16歳・女性)

【どちらとも言えない】
 僕は投票できませんでした。不登校になってよかったこと、よくなかったこと、どちらもあるので、どちらも言い切れない、というのが本音です。

 不登校になったおかげで、友人ができたり、人の痛み・苦しみを知って優しくなれたり、人とちがう価値観を持つことができたり、イベント主催などいろんな活動するきっかけができたので、そこは感謝しています。

 ただ、自己否定や自己嫌悪、自殺願望や「消えたい」という感情が今の自分に無意識レベルで染みついてしまったのは、やはり不登校していたからなのかな……とも思ってしまいます。

 それに、「やっぱりふつうに学校へ通いたかった」というあこがれもあります。結果的に、僕は不登校になったことでいろんな経験をさせてもらえたし、感謝はしてます。ただ「不登校になってよかった」とまでは言えません。(18歳・男性)

【どちらとも言えない】
 私は「学校へ行きたい」「行きたくない」ではなく「行けなくなってしまった」なので、不登校になったのはそういう運命だったのかな、と思っています。よかった、悪かったではなく、受けいれているという感じです。

 みんなと同じように学校へ通いたかった気持ちはありますが、不登校がきっかけで考えられたこともたくさんあるのでプラマイゼロかな、と。

 ですが今でも学校関連のものを見ると感情があふれて泣きそうになったり、学校に対する未練はすごくあります。

 不登校のことを考えると悲しくなってしまうので、考えないで受けいれるようにしています。あのときの自分は悩んで苦しんで精いっぱいやっていたから、その自分を責めないで、肯定したいです。(16歳・女性)

* * *

 このほかにもたくさんのコメントをもらいました。私自身の体験としても、本当は一言で表せないほど、不登校の経験は複雑です。だから本人以外の人が学校へ「行ったほうがいい」「行かないほうがいい」なんて一概に決めつけられないな、と思いました。(Y・Y)

不登校新聞子ども若者編集部【公式Twitterのお知らせ】

「不登校新聞子ども若者編集部」または「@futoko_kwhb」で検索ください。
 

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 不登校新聞社には不登校の当事者・経験者でつくる「子ども若者編集部」がありますが、それに関わりたくても、関わりづらいと感じている方もたくさんいると思います。そうした方たちの思いも記事などを通じてたくさんの人に知ってもらいたいと考え、Twitterを開設しました。現在850人ほどの方にフォローいただいています。よければ、ぜひツイートを見てみてください。(Y.Y)

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