不登校新聞

572号 2022/2/15

今悩んでいる子を支えたい。フリースクールの現状と展望

2022年02月14日 17:56 by kito-shin

 「フリースクールって最近よく聞くけど、どんなところなの?」「フリースクールではどんなことをしているの?」「学校の出席日数との関係は?」など、名前は聞いたことがあってもよく知らないという方も多くいます。そこで今回、栃木県小山市に2016年に誕生した「小山フリースクールおるたの家」代表の稲葉祐一朗さんに、フリースクールの立ち上げ経緯やふだんの活動などについてうかがいました。フリースクールを知って、見て、触れてほしいと語る稲葉祐一朗さんの思いとは(※写真は「おるたの家」日常のようす)。

* * *

――フリースクールを立ち上げるいきさつからうかがいたいのですが、そもそも稲葉さんに不登校の経験はあったのでしょうか?

 いえ、不登校の経験はありません。ただ、学校というものに抵抗感があって、なかでもいちばん苦しかったのは中学生のときでした。友人ともそれまでふつうに話せていたのに「彼は本当に私のことを友人だと思ってくれているのか」と、いろいろ考えたりするようになってしまって。なんというか、うまく言葉にできない鬱々とした思いを一人で抱え込んでしまっていた時期でしたね。担任ともうまくいってなくて「不良でもなく、勉強もできるのに、なぜこの子はほかの先生とよく衝突するのだろう」と、担任もとまどっていたと思います。ある日、担任がスッと私から離れていったのを肌で感じたときに思ったんです。どうやら大人は子どもの心の機微はわからないらしいから、私は大人になっても今の自分が感じている感覚を絶対忘れたくない。そして、将来そういう子どもに出会ったらきちんと向き合いたいなって。

2度の海外留学

 教育に携わることが好きかもしれないと思ったのは、大学在学中でした。教職課程の授業が楽しかったからなんですが、とはいえ卒業後すぐに先生になるとことにも違和感があり、就活せずに1年間、カナダへ語学留学しました。

――帰国後は?

 勉強を教えることは好きだったので、神戸の進学塾で5年ほど講師をしていました。県立上位の高校に入りたい子どもたちを対象にしていた進学塾だったので、授業後もみな居残りで勉強していくんですけど、ふとしたタイミングでポロっと子どもたちが悩みを話してくれるんです。

この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

あざや傷あと「見た目問題」から考える自分に合った生き方とは

574号 2022/3/15

わが子の不登校悩んだ末に見つけた日常をゆるっとすごすコツとは

573号 2022/3/1

不登校の親だってつらいんだ。親の支援にも取り組むNPOの思い

571号 2022/2/1

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

580号 2022/6/15

小学4年生から始まった過酷ないじめ。困窮を極めた家庭生活。そんなどん底の生...

579号 2022/6/1

今回インタビューしたのは、金子あかねさん・金子純一さんご夫妻。小3で息子さ...

578号 2022/5/15

2021年、初の民間フリースクールとなる「フリースクールMINE」が鹿児島...