中教審の審議後、2005年度(平成17年度)より、「大学入学資格検定」試験(以下、大検)は、「高等学校卒業程度認定」試験(以下、高認)に変わった。
とりわけ、高校中退者とニートの増大に、世間の注目が集まっていた。高校に入学したものの、出席日数が足りない、単位が取れない、中退する。その若者たちが上級学校に進学するなら大検を受けるという道があった。しかしその場合、仕事をしたいから資格を取ろうか、といっても中卒のままということになり、探しづらく、結局、ニート状態のまま日がすぎることになる人たちもいた。
高校への進学率は97~98%、これだけ上昇すれば当然生じてくる現象とも言えるが、国として有効な対策が講じられていなかった。
そこで、試験を活用する対象者を増やすため、大学進学のための資格試験から、高卒資格の代わりになり得、就職試験の際、高卒者と同等の学力があると国が認定し、高卒者と同様とみなす方向に改善したのである。大検から高認へ変わったわけであるが、内容はどこが変わったのだろうか。
読者コメント