不登校新聞

223号 2007.8.1

一つでも魂の休める場を 松崎運之助

2015年02月24日 15:29 by 匿名
2015年02月24日 15:29 by 匿名


 今回お話をうかがったのは松崎運之助さん。30年以上にも渡り夜間中学校に勤め、山田洋次監督の映画「学校」で西田敏行さんが演じた主人公のモデルにもなった。いつ入学してもいい、一律の指導要領がない、年齢も国籍も境遇もバラバラ。そんな「学校」にある学びとは何なのか。夜間中学校のころのお話をうかがった。

――夜間中学はどんなところなのですか?
 夜間中学は公立ですがいろんな人たちを受けいれています。年齢は10代から80代ぐらいまで。人数は80人ぐらいで、半数以上は外国籍の方たちです。夜間中学はいつ入学してもかまいません。なによりも自分から行こうと思う気持ちが大事だと思っていますから、それが9月だろうが、2月だろうが、いつだって、思いたったときが、その人にとって一番いいスタートになると思っています。

――どんな人が通っていましたか?
 本当にさまざまですね。おせっかい好きのオモニ(朝鮮語で「母」の意)たちや、がらっぱちなおっちゃんたちも、中国の残留孤児の孫やタイやフィリピンからやってきた子たちもいます。親がサラ金に追われて、いっしょに逃げまわりまったく学校に通っていなかった子や、児童擁護施設を脱走して暮らしていた子も、最近は増えてきましたね。

 そういう人たちが時期を問わずに学校を訪れてくれます。同じような年齢や境遇の人たちだけなら、人間関係にしても、勉強の進み具合にしても、なんとか想像がつきますが、こうなるとさっぱり想像がつかない(笑)。

予想できないおもしろさ

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