2010年の幕開けに持たれた「子どもを見守り育てるネットワーク会議」は、その後、何回か分野別に会議や交流が持たれた。しかし、不登校の分野では学校復帰を目指す活動団体と「学校外でもよい」という団体が本音で交流というのは難しい。それでも、子育てに官民共同で力を出し合おうという発想は、民主党らしい方針であり、それまでとは一歩前進だったとは言える。
ちまたでは、あいかわらず、いじめ・いじめ自殺報道が続いた。
1月、愛知で中3男子がマンションから飛び降り自殺。3月、東京清瀬で中2女子が「学校なんか行きたくない、みんな敵に見える」と言い自殺。しかし、学校は「いじめは確認できない」と発表。同じ3月、鹿児島で中2男子が首つり自殺、教育委員会は「いじめは確認できない」と最終報告書を発表。栃木中2女子の死亡には、「部活が関係」という報道もあったが、学校は「いじめは未確認」と発表。
5月、東京文京区で「友人がいない」「死にたい」ともらしていた中3女子がトイレ内で自殺。6月には川崎で「いじめられていた友を救えなかった」と遺言を残して中3男子が自殺。このケースは、いじめられた被害者がつらくて死ぬのではなく、助けられなかったことがつらくて亡くなっていることに事態の深刻さを感じさせた事件だった。同じく6月、学校に暴力について相談していた東京の男子中学生が自殺。岐阜では、いじめで女子の裸を撮影。
8月には大阪で、小3女子が自宅ベランダで自殺。その子は転校生で「死ね」などの落書きや言葉の暴力を受けていた。同月、姫路でも、やはり転校生だった子がフェンスを乗り越えて鉄道自殺をした。
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