「不登校に関する調査研究協力者会議」の最終報告(平成28年7月)の残りの部分を紹介する。
第6章では「中学校卒業後の課題」として、①高校に関する取り組みと②中卒後の就学・就労や「ひきこもり」への支援が取り上げられた。
①「高校に関する取り組み」では、平成5年度不登校実態調査と比較して、高校進学率が65%から85%と大幅に増加したのは入試の多様化・多元化があったと評価し、さらに適切な取り組みを求め、「中検」についても周知を求めた。さらに高校における不登校の減少傾向は、入学段階での生徒の適性・関心に合った受けいれが有効との認識から多様なタイプの高校設置がなされた成果と評価、引き続きさまざまな取り組みや工夫を求めた。
②「『ひきこもり』への支援」では、前年成立した「子ども・若者育成支援推進法」を視野に、社会のすべての分野で、社会とのつながりに困難を有する者が、社会とのつながりを絶やさない配置が大事とする。中卒時に進学も就労もしていない者、高校中退者などに多様な機会の提供、相談窓口が必要、夜間中学の受けいれやサポートステーションにつなぐなどの対応も必要と述べた。
第7章・教育委員会に求められる役割としては、①まず不登校の早期把握と学校の計画づくり支援、人的措置を求め、②として学校等の取り組みを支援するための教育条件の整備を求めた。
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