連載「不登校の歴史」
1995年は、東京シューレが発足してちょうど10年たった年であるが、学校外の居場所・学びの場をつくり出して、本当によかったなあということ続きだった。あとから考えても、こんな大きなできごとを3つも、それも楽しく実現してしまったのは、いまから考えても、よくできたものだなあ、と不思議なくらいである。追い風に恵まれ、力も充実しているときは、そういうものだろう。
忘れないでいただきたいのは、このころもまた、不登校は増加し続け、小中学生の不登校数は約8万人、社会の無理解は続き、不登校の子どもたちは苦しい状況にあった、ということである。行政的には、適応指導教室やスクールカウンセラーの設置に力を入れ、金をかけてとりくまれていくころである。
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